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目の病気と治療法

加齢黄斑変性



加齢黄斑変性とは?

加齢黄斑変性について

加齢黄斑変性とは、ものを見るときに重要なはたらきをする黄斑という組織が、加齢とともにダメージを受けて変化し、見ようとするところが見えにくくなり、視力の低下などを引き起こす病気です(図1)。放置すると視力低下がすすみ、最悪失明してしまう病気です。
図1 加齢黄斑変性の見え方

中心部分が歪んだり、暗くなったりする症状が現れます。
加齢黄斑変性には「萎縮型」「滲出型」という2つのタイプがあります。

「萎縮型」は、黄斑の組織が加齢とともに萎縮する現象です。症状はゆっくりと進行し、急激に視力が低下することはありません。

「滲出型」では、網膜のすぐ下に新しい血管(新生血管)ができて、この血管が黄斑にダメージを与えます。新生血管は正常の網膜にはない血管で非常にもろく、成分が漏れ出て溜まる、あるいは出血を起こしやすいという特徴があります。この血管から出た液体が黄斑の組織にダメージを与えて、視覚障害を引きおこします(図2)。
図2 滲出型加齢黄斑変性

加齢黄斑変性の症状

ものがゆがんで見える、視野の中心が暗くなる・欠ける、視力低下などの症状が出ます。

主な治療法について

加齢黄斑変性の予防

(1)禁煙

喫煙している人はしていない人に比べて加齢黄斑変性になる危険性が高いことが分かっています。喫煙している人には禁煙が勧められます。

(2)サプリメント

ビタミンC、ビタミンE、βカロチン、亜鉛などを含んだサプリメントを飲むと加齢黄斑変性の発症が少なくなることが分かっていますが、完全に抑えることはできません。まだ加齢黄斑変性を発症していない人にも勧められますが、特に片眼に加齢黄斑変性が発症した人にはサプリメントの内服をお勧めします。

(3)食事

ビタミンC、ビタミンE、βカロチン、亜鉛などを含んだサプリメントを飲むと加齢黄斑変性の発症が少なくなることが分かっていますが、完全に抑えることはできません。まだ加齢黄斑変性を発症していない人にも勧められますが、特に片眼に加齢黄斑変性が発症した人にはサプリメントの内服をお勧めします。

加齢黄斑変性の治療

「萎縮型」は残念ながら現時点では治療法がみつかっていません。ただ進行はゆっくりです。

「滲出型」は抗VEGF療法という新生血管を沈静化させる薬を硝子体内に注射する方法が一般的です。その他にも、光に反応する薬剤(ベルテポルフィン)を静脈内に注射し、それが新生血管に到達したときに弱いレーザーを照射して新生血管を破壊する「光線力学的療法(PDT)」もあります。

(1)抗VEGF治療 ※図3

現在AMDでは、その原因物質を抑える薬物治療が主流となっています。AMDの原因は主にVEGF(血管内皮増殖因子)であり、それを抑える抗体製剤(抗VEGF抗体)を目の中(硝子体内)に直接注射する治療法です。
侵襲が少ない治療法で、現在のAMD治療の主流となっています。

抗VEGF療法はとても有効な治療法ではありますが、AMDを完治させることは困難で、病気の勢いを抑える治療になります。
よって、病気の進行を抑え続けるためには、定期的な検査と治療が必要になります。
次に述べる光線力学的療法(PDT)と組み合わせて治療を行うこともあります。
図3 硝子体内注射による薬物治療

(2)光線力学的療法(photodynamic therapy:PDT) ※図4

ビスダイン®という光感受性物質を点滴し、その後に非常に弱い出力の専用のレーザーを病変に照射する治療法です。治療を行う前に造影検査を行い、新生血管をはじめとする病変を確認して、病変の大きさに合わせてレーザーの照射範囲を決定します。治療後、強い光に当たると光過敏症などの合併症が起こることがあるので注意が必要です。治療のためには専用のレーザー装置が必要であり、眼科PDTの認定医が行う必要があります。
図4 光線力学的療法(PDT)

関連する機器

医師からのメッセージ

加齢黄斑変性は新生血管の大きさや場所によって症状や病態も様々です。早期に発見し、治療することにより視力や視野障害を最小限に抑えることができることもあります。

日頃から、片目ずつモノがゆがんで見えないかチェックして、早期発見に努めましょう。

異常を感じたら眼科での診察をおすすめします。

また、治療後は一旦症状がよくなっても、再発することがあるため、定期的に検査が必要です。
気が付かないうちに病状が進行して、視力が低下したり、見えにくい範囲が広がったりするのを防ぐためにも、定期的な検査と適切な治療が大切です。
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